エリア・マーケティングの第一歩「商圏把握」

【自社店舗の正確な商圏をご存じですか?】
この問いに答えられる店舗開発ご担当者は意外に少ないものです。

エリアマーケティングを行う上で「商圏の正確な把握」は欠かすことのできないステップです。
なぜなら、立地によって商圏は大きく異なるからです。
例えば駅前立地の店舗においては商圏は広域になりがちです。
その理由は「駅乗降客が通勤などのついでに購入する場合が多々ある」からです。
その場合、その店舗の商圏は半径○○kmで計るのではなく、駅乗降客で計るべきです。

一方、住宅地にある店舗の場合、商圏は狭くなるのが通常です。
一般的な商売の場合、半径500m〜1km程度の商圏になります。

このように立地によって商圏が異なるため、例えばある店舗の売上がポテンシャルどおりに上がっているかどうかを評価する場合など、評価に用いる指標を変えなければならなくなります。
店舗の商圏規模を正確に把握している企業は、意外に少ないのが現実です。
理由としては「把握の仕方がわからない」ということに尽きます。
このケーススタディでは「商圏把握のステップ」をご紹介します。

「商圏規模」とは店舗周辺のどのエリアからどれくらい集客しているかを指します。
この把握には、大きく分けて2つのアプローチがあります。

(1)クレジット、ポイントカードなどの利用データをエリア別に集計する
(2)実際に店頭で顧客調査を行う

(1)のカード利用データはカード発行の際、顧客住所が登録してあれば簡単に集計ができます。 カード利用データが使用できない場合、(2)実際に顧客からヒアリングします。 1週間〜2週間連続で時間帯別に店頭調査を行うことで、曜日別/時間帯別の集客データを収集します。

このようにして収集した顧客集客範囲を地図化してみます。

【駅前店舗の集客範囲】


赤い円が【半径0.5km】、青い円が【半径1km】、緑の円が【半径2km】商圏です。 半径2kmを超えて、広域から集客していることが判ります。

【住宅地店舗の集客範囲】


駅前店舗との集客範囲の違いは明らかです。
顧客は主に半径1km圏以内(特に0.5km圏以内)に集中していることが判ります。

このように商圏範囲が違えば、売上目標の設定に始まり、販売促進などの戦略に違いが生まれるのは当然ですし、逆に言えば画一的な戦略は通用しないとも言えます。

立地による商圏範囲の違いを把握することから、エリアマーケティングは始まる、
と言って過言ではありません。


↑ ページTOPへ

エリア・マーケティング
ケーススタディ

エリア・マーケティングおよびGISの活用に関するケーススタディを公開しています。ぜひ参考にしてください。

ケーススタディ【1】

エリア・マーケティングの第一歩は商圏規模の把握から
>>詳しくはこちらから


ケーススタディ【2】

店舗の商圏特性を知れば”売上アップ”に直結します
>>詳しくはこちらから